2006年6月のイチ押し Bang She’s Dead
Bang She’s Dead are a rock’n’roll band from Glasgow, Scotland. Enough said.
—- Bang She’s Dead
グラスゴーで、いや地球上でいま一番クールなバンド! 力が程よく抜けたキュートなリアム・ギャラガー風Voにギター陣の嵐を呼ぶコーラスがかぶされば、一撃必殺。2005年冬の初ライブ以来、グラスゴーのあらゆるハコでライブを重ね、あっという間にヘッドライナーを担うバンドへと急成長。友達にチケットを買ってもらうのが常だった新人インディバンドは、今や大手A&Rマンの争奪戦の的に!
“グラスゴーの夜には、金で売り買いできないものなんて何もない”-Bang She’s Deadの作品の中で最も印象的な曲である「One More Day」は、自分らの暮らす街を、そんな歌詞で描き出す。もちろん彼らは、その街を愛している。
リアム・ギャラガーにイアン・ブラウン、そしてリチャード・アッシュクロフト。ロブのボーカルスタイルは、英国の生んだ偉大なシンガーたちの影響をもろに被っている。バンド自体のインフルエンスもご同様で、つまりBSDの音楽は、笑ってしまうほどルーツが見えやすい。それはどちらかといったら青臭く、あまりクールなことではないかもしれない。
それでもやはり、ステージ上に現れる彼らは観客をひきつけないではおかない。コートに手を突っ込んだまま、低めにセットしたマイクに覆いかぶさるように、話すのと大して変わらない力の抜けたトーンで歌い始めるロブ。その素直でのびやかな歌声と、それを支えるキャッチーなメロディや小気味いいリズムは、聴いているうちにいつの間にかリスナーの心の中に入り込む。
彼らのようなバンドがプレイしているから、グラスゴーの夜は寒くても熱いし、垢抜けなくてもクールだ。ライブが終わると、人影もまばらなメインストリートを歩きながら、知らず「One More Day」を口ずさんでいた。BSDの音楽は、分かりやすいがゆえに、届きやすいのだ。
メンバー: Rob (Vo), Dougal (Guitar), Goose (Guitar), Johhny (Bass), Adam (Drums)
MySpace URL: www.myspace.com/bangshesdeadglasgow
※2010/12/14追記
実は「One More Day」のシングル化を切望したイージットレコードであったが、RobがNacionalという新しいバンドを結成し叶わぬ夢となった。元々Leeds出身のRobはNacional名義で「Telephone/Yorkshire」のダブルA面シングルをArt Goes Popからリリース。この「Yorkshire」がメディアで大絶賛されたが、Robはグラスゴーに留まり2010年にNacionalと同じメンバーだがバンド名を For Abelと変えて活動中。 http://www.myspace.com/forabel