2006年9月のイチ押し:Copy Haho

コピー・ハホのフロントマンのジョーは、もしあなたがアバディーン在住の十代の女の子だったら、間違いなく恋してしまうような男の子だ。ハホのメンバーは全員可愛らしい少年たちだけれど、ジョーだけはちょっと特別で、誰の心の中にも人懐っこくひょいと入り込んで、そのくせすぐにひらりと飛んで行ってしまう、そんな軽やかな翼を持っている。やせっぽっちで赤毛のくるくる髪の少年はとりたてて騒ぐようなハンサムではないし、スコットランドの小さな田舎町出身の彼は、お洒落なわけでも全くない。けれど、飄々として掴み所のない雰囲気は、そこに居るだけでただ人を惹き付ける。スペシャルな存在に敏感な女の子たちはみんな、彼の魅力を嗅ぎ分けられるはずだ。

さて、少々(かなり!)ミーハーな出だしになってしまったが、話を音楽に移そう。もしあなたが十代でも女の子でもないとしても(もちろんアバディーン在住でなくても)、コピー・ハホと恋に落ちてしまうことは、極めてありうる。このハタチそこそこの四人組(現在はアディショナル・ギタリストを入れて五人でライブをしている)は、年齢とはかけ離れた、成熟した音を紡ぎだす。スコットランドの音楽シーンではすでにちょっとしたホットな存在で、Radio1のSteve LamacqやDrive-By Argument 、それにFickle Publicといった面々も、皆ハホのファンだ。PavementやSonic Youthを愛しているバンドは、それらしく凝って作り込まれた良質のヴァイブと、あくまでquirkyなポップネスを持ち合わせている。彼らの美しくてひねくれた音世界に晒されると、そこに引きずり込まれないではいられない。アバディーンから十数マイル離れた郊外の町Stonehavenで、少年たちはただこの世界を築くためだけに、時間を費やしてきたのだろう。だから実際の年齢や見かけよりずっと、彼らの音楽は完成していて揺ぎ無い。

「ジョーの声って、ライブの時は全然違って響くんだ」―コピー・ハホとメンバーの大半を分け合う、アバディーン(もとい、ストーンヘイヴン)のバンド、プロジェクト:ヴェンヘルのボーカルであるスティーブン・ハインズが、そう語っていた。「どう違うって、説明できないよ。別にライブだとラフってわけじゃない。ただ…ただ、違うんだ」。確かに、実際にライブでジョーの声を聞くと、綺麗な録音で聴くのと違って、恐らくずっと熱っぽく聞こえるのだ。低くて落ち着いた声の持ち主だし、至極淡々と歌うのだけれど、バンドの音がはらむ熱気に負けない存在感を醸し出す。やっぱり只者ではない少年だ。

コピー・ハホは7インチのシングルを既にリリースし、年内にアルバムもリリース予定。

メンバー: Joe, Rikki, Stuart, Richard

バンドHP:  http://www.copyhaho.co.uk/ 

MySpace URL :http://www.myspace.com/copyhaho/

Copy Haho – You are my Coalmine (2009)

※2010/12/14追記
UK,アメリカを問わず多くのオルタナ系バンドと親交の深い彼ら。そんなバンド達と精力的にツアーを行っていたCOPY HAHOは7”シングルに続いて2009/02にBig Scary MonstersよりEP『Bred for Skills & Magic』をリリース。その後グラスゴーのスタジオで、フルアルバムのレコーディングにかかっていたが、ついに完成に近付いている模様。2011年のリリースが期待される。

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投稿日: 17/09/2006 | カテゴリー: イチ押し | パーマリンク 2006年9月のイチ押し:Copy Haho はコメントを受け付けていません。.

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